西洋史
私は寝る前に本を読むのだが、私の「寝る前に読む本」シリーズで最高に素晴らしかったのが、このミラン・クンデラの『存在の耐えられない軽さ』である。 正直、この本は恋愛小説としてはつまらないかもしれない。だから集英社文庫の帯にある「20世紀恋愛小説…
最近、各書店の新書売り上げランキングなどで、池上俊一『動物裁判 西欧中世・正義のコスモス』(講談社現代新書)という本が上位にランクインしていることが多い。 この本は30年も前の本なのであるが、どうやら、ラジオ番組をきっかけにある書店が売り出し…
平凡社新書はけっこうおもしろい本が多いと思っていて、本書もその一つである。 副題に「謎と都市伝説の国ドイツ」とあるように、本書はドイツの都市伝説について記した本である。「ヒトラーが宇宙人と接触していた!!」みたいな内容ではないのでご注意いた…
今日(4月11日)、中公新書公式アカウントがこんなツイートをしていた。 1961年4月11日、ユダヤ人大量虐殺に深く関わったアイヒマンの裁判がエルサレムで始まりました。政治哲学者ハンナ・アーレントが傍聴して発表した裁判記録は、論争に発展。矢野久美子著…
3月8日は「国際女性デー」である。 実はこの「国際女性デー」は、東欧の国々には交際「女性の権利向上のための記念日」以上の存在感を持っている。それは、1917年の国際女性デーにペトログラード(現サンクトペテルブルク)で起きたデモがきっかけとなり、「…
新書大賞2020も受賞した、大木毅「独ソ戦」(岩波新書)を読んだ。 なるほど新書大賞を受賞するだけのことはあり、面白かった。この本を読んで、考えたことについて記していきたい。 著者について なぜ「新書大賞」をとれたのか? 「世界観戦争」と「収奪戦…
大木毅「『砂漠の狐』ロンメル」を読んだので、感想を記そうと思う。 結論から言えば、非常に面白い本であったと思っている。 本書の概要ーロンメルとは何者か 物語としての面白さ 「面白すぎる」新書