不眠の子守唄

書評ブログ。たまに本以外も。読書は海外文学、音楽は洋楽多め。不定期更新

プロジェクトXは書籍版も面白いという話

小学校高学年の親戚に何か本をプレゼントしようと思った時に、自分が小学生の頃に夢中で読んだ本を思い出した。

 

フィクションはいろいろあるけど、ノンフィクションも捨てがたい。

自分が一番夢中になって読んだノンフィクションは、NHKの『プロジェクトX』の書籍版である。夜更かしするほどのめり込んで読んだのを覚えている。

 

それで、先日『プロジェクトX』の書籍版を買ってプレゼントしようと思ったのだが、残念ながら絶版(品切れ)になっていた。ぜひNHK出版には、もういちど単行本で出してほしい。

というわけで、古本を贈るのもどうかとおもうので『プロジェクトX』をプレゼントするのは断念したのだが、電子書籍では今も配信されていることを知った。

 

単行本の『プロジェクトX』では、1冊に6つ程度のエピソードが収録されていたのだが、電子版ではエピソードが1つからバラ売りされている

 

Kindleなら、なんと1エピソード110円である。(記事投稿日時点)

 

もちろん、分量は普通の単行本の6分の1くらいなのだが、それでもかなりお得である。単行本なら1500円はするので、半額以下だ。

 

個人的なおすすめは、以下の3作。(ちょっとテイストが似てるかもしれないけど)

興味を持った方は、ぜひ読んでみてほしい。(Kindleなら冒頭数ページの試し読みも可能)

「YS-11」

国産旅客機「YS-11」の誕生秘話。

かつてはゼロ戦などを開発した日本の技術者だが、戦後は飛行機を作る技術を奪われた。そんな技術者たちの奮闘を描く一本。

「黒四ダム」

言わずと知れた、黒四ダム建設までの激闘の物語。

『黒部の太陽』で描かれたトンネル開削の話と、ダム建設の話。

どうしてこんな危険な工事現場にダムを造る必要があったのか? 作業員皆が、何かを背負っている。そんなドラマに思いを馳せる一冊。

 「青函トンネル」

これまたトンネル開削の話。

私たちが当たり前のように使っている青函トンネル。しかし、どうして青函トンネルは「悲願」だったのか、そして青函トンネルはどうやってできたのか。すべての日本人に、トンネルを通過するたびに思い返してほしい。

 

地上の星たちを語り継ぐ

『プロジェクトX』に登場する技術者たちの世界は、今読むと旧世代の根性論が跋扈した世界であることもある。

しかし、根性論が跋扈しているのも当然なのである。

この時代の技術者たちは、第二次世界大戦に従軍した経験を持つものが多い。まさに死線をくぐりぬけてきた人々なのである。だから、根性の重さが違う。

何か成し遂げるためには、本気で死ねたような人々なのである。

そのような人々のことを、一概にパワハラ気質と切り捨てるのは、少し違うような気がする。

 

そして、戦後すぐの頃のエピソードでは、ほんとうに人々の生活が厳しかったことがわかる。

たとえば、ブラジルに移民になろうとしていた人もいたのである。

そのような世の中で、日本をよりよくするために命を懸けた人々には、心から敬意を示したい

私たちも、そのような人々が勝ち取ったこの世の中を、食いつぶしてはいけない。

 

『プロジェクトX』で描かれた人々の生きざまは、永遠に語り継ぎたい熱いドラマだ。

 

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